止水性能ナンバー1 「板状タイプ非加硫ブチルゴム止水板」 でも施工が難しい・・・

記事のポイント

  • 板状+非加硫ブチルゴムによる高い止水性
  • 板状タイプは施工が難しい
  • 施工性の向上が止水性確保の要

各種コンクリート打継部止水板で、最も止水性が高いとされているのが板状タイプの非加硫ブチルゴム止水板です。弊社製品でいうと「リステンプレート」がそれに該当します。

同じ板状タイプの塩ビ系や、非粘着のゴム系のように水道(みずみち)を板物で遮るだけでなく、粘着性の非加硫ブチルゴムがコンクリートに強力に接着していくため止水性がさらに向上します。

 

板状タイプ止水板の止水効果(水道を遮る)+非加硫ブチルゴムの接着力=止水性能ナンバー1

 

しかし板状タイプ止水板は全体的に施工が難しいため、リステンプレートにおいても施工不良によりその止水効果が期待できない事が多いのも事実です。特に多いトラブルとして、差し込み時に下の鉄筋が邪魔をして差し込めない、ジョイント部が外れてしまう、などがあります。

これらのトラブルを解消し、板状タイプ非加硫ブチルゴム止水板の強力な止水性能を発揮していただくためにお勧めしたいのが「リステンプレート結束線付」です。結束線が付くことで、差し込み位置に合わせて予め止水板を設置しておけるので、差し込み作業が不要です。そのため、コンクリート打設時に止水板が浮かないよう打設量の調整ができたり、鉄筋が邪魔をする箇所はリステンプレートを半分程度カットすることで鉄筋をリステンプレートに通しておくことが出来ます。(※カットして鉄筋を通した箇所はリステンボンドUS-3000で補修してください。)

また、差し込み時に大きく動くことで起こるジョイント部の外れも予防できます。

 

施工イメージを簡単なイラストにした動画です。よろしければ参考にして下さい。

また、板状タイプ止水板は施工タイミングによって施工性が相当に異なってきますので、その点はご注意ください。鉄筋がなるべく少ない時に施工できるよう調整をお願いします。

弊社各製品は下記アドレスよりご確認いただけます。https://www.risuten.com/product/uchitsugibu/index.html

鉄価格の値上がりが続いています

今年に入ってから、建築材料は全般的に値上がり傾向ですが、弊社製品の中では特に「リステンプレート」の芯材に使われている鉄板の値上がりが顕著となっています。

よく言われている事ですが、アメリカと中国の鉄需要の増加、コンテナの港への搬入停滞などが原因とされています。

物が少なく、仕入れ自体が困難になるような状況ですので、価格についても自然と上がってきている現状です。

弊社としては商品の欠品を起こさないことを第一としており、在庫の確保には万全を期しています。その点についてはご安心していただければと思います。

商品価格につきましては、自社努力での吸収もしていきますが、材料高騰以外にもここ数年来の運賃の値上がりも厳しく、大変申し訳ございませんが「リステンプレート」を中心に一部製品の値上げをお願いしていますので、ご理解の程何卒よろしくお願い致します。

コンクリート打継部止水板 ―ベントナイト編― メリット・デメリット

メリット

  • 細かい空間にまで入り込んでの止水が可能
  • 放射性物質などの有害物質のシールド効果

デメリット

  • 高水圧に弱い

天然鉱物であるベントナイトは、水を吸収してゲル状に膨潤する性質があります。ベントナイトの結晶間に水を取り込む形で吸収するため、ベントナイト内を流れようとする水流を急減させる機能があり、その機能により止水効果を発揮します。また、ゲル状となって広がるため、他の止水板素材では充填できない微細空間へも入り込める特徴があります。

止水効果とは別に、ベントナイトは有害物質のシールド効果が認められている素材でもあります。例えば放射性物質の貯蔵施設などでは、ベントナイトが止水材および放射性物質のシールド材として使われています。放射性物質が結晶間を通る際に、陽イオン交換が起こることでベントナイトが放射性物質を強く吸着し、放射性物質の流出を防ぎます。

放射性物質の貯蔵施設で使われるなど、高いシールド効果を認められているベントナイトですが、もちろんデメリット(欠陥?)も存在します。それは「水圧に弱い」という、地下部の止水材としては特に重大な欠陥とも言えるデメリットです。ベントナイトは水を吸収してゲル状となって広がりつつ空間を埋めることで止水性を発揮しますが、地下部のような高い水圧を受けると、ゲル化したベントナイトが押し流されてしまう事があります。つまり漏水が起こりやすい状態となります。

結論として、これはあくまでも弊社見解ではありますが、ベントナイトは水圧に強い他の素材の補助材として、他の素材では埋められないような微細空間充填材として使うのが良いと考えます。弊社止水板のリステンシールB(※写真)はそのような視点から生まれた止水板です。

弊社各製品は下記アドレスよりご確認いただけます。https://www.risuten.com/product/uchitsugibu/index.html


追記

ベントナイト止水材「リステン粘土」の記事はコチラ