メリット
- イオン反応によるコンクリートへの強力な貼り付き
- 柔軟性、粘着性により施工性が良い(後付けタイプ止水板)
デメリット
- 柔軟素材のため踏み込みにより潰されるトラブルが多い
- ゴミの付着に注意が必要
- 夏場の直射日光に長時間さらされると熱で溶けることも
非加硫ブチルゴムは広く止水板に使われている素材です。
非加硫ブチルゴムと生コンクリートが接触すると、ブチルゴム内のカルボキシル基とコンクリート内のCaO(酸化カルシウム)がイオン反応し、ブチルゴムがコンクリートに強力に貼り付いていきます。
このイオン反応による強力な接着が圧の高い地下水を止めるのに有効に働きます。また非加硫ブチルゴムは柔軟な粘着素材のため、後付けタイプの止水板に使われる際は、その柔軟性・粘着性が施工性を非常に良好にします。
ここまではメリットですが、メリットとデメリットは裏表のため、デメリットももちろん存在します。例えばその柔軟性ですが、現場作業員踏み込みによる潰れの原因となります。また粘着性は、ゴミの付着の原因となります。
どちらもブチルゴムとコンクリートの接着に悪影響を及ぼしますので、注意が必要です。対処方法として、踏み込みへの注意喚起や、ゴミが付かないような養生をする事などがあります。
また非加硫ブチルゴムの大きな欠点として、熱でダレるという事があります。特に夏場で直射日光が当たるような環境ですと、施工翌日には施工したはずの止水板の形が無くなり、溶けてシミを残すのみという事態も多々あります。対処方法としては、やはり日が直接当たらないように養生する、などがあります。
このようなブチルゴムの特徴を考慮し、各メーカーは様々な工夫でデメリットの軽減を図っています。
弊社のリステンロープMは非加硫ブチルゴムの上部に、弾性・耐久性の高いクロロプレンゴムが貼り付いているため、踏み込みによる潰れに強く、直射日光からのブチルゴムの保護にもなっています。また上部のクロロプレンゴムは吸水樹脂を練りこんである水膨張ゴムのため、コンクリート打設後に下部ブチルゴムを膨張性で押さえ込む働きがあり、ブチルゴムの止水性をより高めています。
弊社各製品は下記アドレスよりご確認いただけます。https://www.risuten.com/product/uchitsugibu/index.html
追記
当記事では後付けタイプでの考察が主となっていますが、板状タイプについてはコチラ